これまでの記事

幼稚園再編問題,子ども審議会で「議題」ではなく「報告事項」に

2020年9月28日

令和2年度第1回三田市子ども審議会が,2020年9月28日(月)14:00~ウッディタウン市民センターで開催されました。

三田市子ども審議会は,誕生から青年期まで,子ども・子育てを支援する事業について検討するための,市民・有識者からなる合議機関です。当日も,さまざまな立場から,三田市の子ども・子育て支援事業について,特に「第1期子ども・子育て支援事業計画」の最終年度(R1)評価について意見が交わされました。

一方,『幼稚園再編計画(案)』については「議題」とはされず,「報告事項」として,その配布と簡単な説明にとどまりました。このため,会議録には記録されません。

次回の子ども審議会が翌年3月開催であること,および,『幼稚園再編計画』の本策定を今年度内と定めている(市議会定例会(第357回)市長提案説明)ことから,今回の審議会で議題とされなかったということはつまり,所管課が『幼稚園再編計画』は子ども審議会で処理する必要のない事項ととらえていることがわかります。

幼稚園に関して子ども審議会が処理するべき事項は,

  • 幼稚園の利用定員の設定(『子ども・子育て支援法』31条2項,77条1項),
  • 「三田市の子ども・子育て支援施策に関し,市長が必要と認める事務」(三田市子ども審議会条例2条),
  • ならびに「子ども・子育て支援に関する施策の総合的かつ計画的な推進に関し必要な事項」(同支援法77条4項)

となっています。市にとっては『幼稚園再編計画』はこれらのいずれにも該当しないとの判断であり,従って,これまで住民の目線から具体的で有意義な指摘を提供してきた子ども審議会といえども,その意見を求めることはないという,従前からの市民の意志をないがしろにした方針がここでも徹底されています。

住民を無視した統廃合問題が失敗に終わるのは,これまでの全国の多数の事例から明らかです。また,事前の意見聴取・丁寧な説明・市民自身による合意形成を目指した統廃合はストレスなく成功しています。市と市民がともに揃って力を発揮して,三田市の未来を拓く新しい就学前教育・保育環境を実現できるよう取り組んでまいりましょう。